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ソヴェトぶんだんのげんじょう

ソヴェト文壇の現状

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《ソヴェト文壇の現状(ソヴェトぶんだんのげんじょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 28,896 字 · 58 頁

青空文庫

次の小机で、作家たちは食券を買う。記入額は五留だ。だが、二留半払えばいい。半額なのだ。

若い元気のいい女が白い上っ被りをきて、白や赤の布で髪をつつんで、テキパキと給仕してくれる。どの皿も半額だ。さっきの食券をわたして食べる。

居る連中も、地下室時代とはちがう。一仕事がすんで息を入れに来ているらしい数人の男女が、ビールをのみながら、盛に喋っている。ドッと笑う。また議論はじめる。プリントをわきへおいてよみながら食事をして、読む方も食う方もまけず劣らず活溌にやってるルバーシカの男がいる。――

ワロフスキー通の作家クラブへ行って見よう。

ここは、もと象徴派の詩人ソログープの邸宅だった。一九三〇年の二月、作家クラブがおかれるようになった。

広い前庭だ。

太い柱列の間の入口から、立派な石の正面階段を昇ってゆくと、左手の柱に喫茶所と札が出ている。さっぱりした小テーブルと、腰かけがある。通りぬけると奥は一般談話室だ。

狭くなった廊下を出ると、左手に浮彫つきの堂々たる扉がある。ソログープのための相談、指導部だ。「集団農場における作家」展覧会委員室もある。

広間では、一月のうち順ぐりに、映画研究会、劇研究会、作品研究会、評論研究会などが持たれる。