輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ボニンとうものがたり
ボニン島物語
久生 十蘭
線上閱讀久生 十蘭《ボニン島物語(ボニンとうものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 20,772 字 · 41 頁
もともと南部の領民には文盲が多く、南部の盲暦といって、四季のめぐりを見る、大切な暦までが絵解きになっている。満足に子供の名ひとつつけられず、正月生れた女の子はショガ、二月に生れたのはニガ、三月に生れたのはサガですましておくという始末である。
名子というのは、地頭や地主から家と畑と農具を借り、その家の持物になって、死ぬまで奴隷のように働かされる貧農のことで、生涯、米を食わず、名子のそっちら稗といって、飯時になると、井戸や川の近くへ行って、稗だけのボロボロ飯を冷水で飲みくだすという話を、駒三郎もいつか聞いたことがあった。
駒三郎は、それで諒承したが、深志はおさまらず、
「おい、庄吉、故郷に近くなったせいか、急に大風になったな。えいこら、もちっと、神妙にせい。清兵衛が気を揉んでいるのが、お前にはわからないのか」と頭ごなしに叱りつけた。
庄吉は膝に手を置いて首を垂れていたが、顔をあげて薄濁った白眼をひき剥くと、
「さア殺せ」といいながら、あおのけにひっくりかえって、足をジタバタさせた。
清兵衛は二人の前へ這いだしてきて、枯草の上に手を突き、
「これには、仔細のあることで」