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マクシム・ゴーリキイのはってんのとくしつ
マクシム・ゴーリキイの発展の特質
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《マクシム・ゴーリキイの発展の特質(マクシム・ゴーリキイのはってんのとくしつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 16,694 字 · 33 頁
この時代、ゴーリキイはコロレンコに近づき、コロレンコに於て、信頼するに足るインテリゲンツィアのタイプを見出したのではあったが、当時の不健全な傾向として現れていた理論の遊びは、ゴーリキイをついに放浪の生活に誘惑した。処女作「マカール・チュードラ」は実にこの放浪の旅の終りに彼が落付いたチフリスで(一八九二年)書かれたものなのである。
チェホフが、彼の敏感と人間らしい良心によって、当時一部のロシア・インテリゲンツィアに対して抱いていた忌憚ない反撥と、ゴーリキイが勤労者としての本性によってインテリゲンツィアの中に、有用なものと不用なもの――むしろ有害なものとを嗅ぎわけようとしていたことは、それぞれの価値で非常に教えるところがあると思う。チェホフが、当時の一部のインテリゲンツィアに対して抱いた憎悪の最大な原因は、彼等の頭脳の怠惰さであった。「彼らは、いつも不平をこぼし、躍気になって何も彼にもを否定します。怠惰な頭脳には、主張することよりも否定する方が容易だからです。」そして、更に、如何にも彼自身がインテリゲンツィアであること、インテリゲンツィアが彼自身の怠け者の同族に向って感じる厭悪と憤懣とを制せられぬ口調で云っている。