輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

さんにんのそうまだいさく

三人の相馬大作

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《三人の相馬大作(さんにんのそうまだいさく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 32,603 字 · 66 頁

青空文庫

それでは、お歌が惚れぬ。お歌、案内せい、案内、亀清へ」

士は、酔っていた。右源太は、処置に困って、お歌を見ると、お歌は、眉をひそめながら、手で、追出せと、合図をした。

(連れ立って出たなら、亀清へ、無理矢理にも、この勢いなら、連れて行くであろうが、金が――あるか? 無いか?)

右源太は、お歌の前で、みすぼらしい懐を見せたくはなかった。だが、足りない物は、何うしようも無かった。

「とにかく、ここを出て――」

と、立上ると、一人が、袖を押えて

「さあ、亀清へ――さあ、亀清へ、犬も歩けば、棒に当ると申して、当時、江戸第一の出世男――」

と、いって、往来へ、大声で

「これが、相馬大作を召捕った、女狩右源太じゃ。近うよって拝見せい。面は拙うても、運慶の作、そうら笑った。そら歩いた」

往来の人々が、笑って、集ってきた。

「その上、大の色男で、お歌がぞっこん惚れている」

女狩は人々の間に挟まれて、赤くなっていた。お歌がそっと後から

「これを――」

と、いって、財布を渡した。右源太は、握ってみて

(しめた)

と思うと同時に

(本当に惚れている)

と、心の底から嬉しさが上ってきた。