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さんあくにんものがたり
三悪人物語
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《三悪人物語(さんあくにんものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 28,990 字 · 58 頁
「来六屋から私が五千両のかたに預かったのですが、日ごろの御恩返しにこれを御融通したいと思います、――これだけあればお間に合いになりますでしょう」
「それは間に合うが、しかしなにかその、これにはその、代償がなくてはなるまい」
「なに私の御恩返しですから」成助はごくあっさりと云った、「ただもし思召しがありましたら、法定備蓄の倉出し指令書をいただきたいので」
「よかろう」参蔵殿は早くも証券をおしまいなされる、「どうせ商人どもにはひと泡ふかせてくれなければならん、では一緒に役所までまいれ」
狐と狸はうちつれて出かけた。――これと同じとき、八百助の住居では三人の悪漢が助けを呼んでいた。彼らは七十二時間の労働によって、身のまわりいっぱいに金包みを積み上げたが、さてそれをさらって逃げようという段になって困惑した。金包みが動かないのである。包むときには平気で手に持てたのが、またしても磐石のごとく動かなく相成った。つづめて云えば、彼らは自分らの努力奮闘によって、自分自身の周囲に不動の鉄壁を築き上げたのである。……三人にとって問題はすでに生死にかかっていた。
「もらあらへた、こなだ」