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みうらうえもんのさいご
三浦右衛門の最後
菊池 寛
線上閱讀菊池 寛《三浦右衛門の最後(みうらうえもんのさいご)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 6,999 字 · 14 頁
子供たちは憤然とした。この頃の子供はすべての野蛮人に共通しているように、言に怯にして行に勇なるものであった。いざ喧嘩だとなると身構えが違ってくる。蠍のように少年に飛びついた。少年ははっと身をかわして腰の一刀を抜こうとした。この意志はこの場合、非常に適当であったが、実現はせられなかった。一人の子供が猛然として身を躍らし、柄を握った少年の手に思い切り噛みついたからである。他の子供も最も適当な場所を攻撃したので、少年は手もなくそこへ引き据えられてしまった。子供たちは専制者を倒した革命党のように得意であった。
少年は身をもがいて逃れようとした。しかし子供の数は十人にも近い、しかも各員が皆有機的に働いているのでどうともすることができない。
「奴にいもりを食わしてやろけ」と一人の子供が思いつきをいった。子供たちは皆にやりと悪意のある笑顔を交した。がそこへ一人の老人が来たので、少年はいもりを食う必要はなくなった。老人を見ると、子供は口々に声を揃えて訴えた。
「安阿弥を足蹴にしたで」というのである。
老人は、一瞥してこの少年が今川の落人であることを知った。当代の今川家には多少恨みがあった。