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「したじき」のもんだい

「下じき」の問題

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《「下じき」の問題(「したじき」のもんだい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 9,838 字 · 20 頁

青空文庫

そこから去ってしまえば、それきり元のもくあみになる部分の多いのは避けがたい。民主主義の方向が、民主主義文学者に明確に把握されていたならば、そして、新鮮な決意があるならば、ファシズムに抵抗を感じている文学者たちの会合として、一献は不用のものであった。このことについて、当時、病気で出席さえ出来なかったわたしが、ここでふれることは、仲間の友達たちに対してはすまないことである。けれども、いまは多くの人々に共通な一つの経験として語ることを許してほしい。一本つけた、という話をきいたとき、心がしぼられるようだった。ああ、何たる日本式! そのような日本式談合万端にこそ抵抗しているわれわれではないだろうか。世界のどこの反ファシズム文学者の会合に、そこに集ったひとたちの日常に不足しているとも考えられない一本二本の徳利がなければ座がもちにくいと考えられたためしがあったろう。

しらふであればこそ、ファシズムに対する抵抗のプログラムも語るに価する。ファシズムそのものが、理性の泥酔であるのだから。

わたしは、切実にそう感じた。しかし、その席につらなった或る種の人は「酒があるのでほっとした」