輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
線上閱讀坂口 安吾《不連続殺人事件(ふれんぞくさつじんじけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 頁
一馬も立腹して、
「海老塚さん、この集りの主人である私が、その人物の侵入を許しませんから、連れ去って下さい。あなたも当分この集りには出席なさらぬ方がよろしいようです」
はからざる一馬の語気に虚をつかれて、海老塚は唇をビクビクふるわせながら、しばらく言葉を失っていたが、皮肉屋の丹後が私の予想通りに、ゆっくりと、尤もらしい静かな声で、
「論語聖人の御説法なんて、東京じゃアきけないことだね。礼儀などという常識論にこだわることはないさ。礼の常識をわきまえざるところに、この聖人の偉さがあるかも知れないよ。いまだ真価を究めざるうちに、向うみずに追っ払うというのは、芸能人の心構に反するところじゃないか」
「いい加減にしろ。お前は型通りのことしか言えない奴だな。自分の好き嫌いも分らずに、新らしそうな型でばっかり物を言ってやがる。だからお前の文学は、いつまでたってもニセモノなんだ。王仁とお前とじゃアお月様とスッポン以上の開きがあらアな」
ピカ一は突ッ立ち上って、聖人の肩へ両手をかけて、グルリと後向きに廻して、
「サア、歩いた。家宅侵入罪という法律にも反しているよ。当局に訴えずにカンベンしてあげるから、ドロンと消えて、なくなりなさい。