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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
線上閱讀坂口 安吾《不連続殺人事件(ふれんぞくさつじんじけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 頁
僕はアリバイを意識して生活しているわけじゃアないから。尤も、こんな事件が起っていることを知っていりゃ、ちゃんとアリバイをつくっておいたでしょうがね」
カングリ警部はうなずいて、
「ところで、三宅さん、一番バスに、どなたか御存知の方が乗合わしていましたか」
「いいえ、僕はこの村に顔見知りもありませんから、それに僕は、人の顔など見ないタチだから、気がつきませんよ」
「海老塚さんは御一緒ではなかったのですか」
「一緒ではありません」
と木ベエが答えた。
「すると、二番バスには矢代夫人、神山夫人、諸井さん。海老塚さんは?」
海老塚は、何をツマラヌことを、という顔付で、それでも返事だけはした。
「僕は三番です」
「三番は何時ですか」
海老塚が答えないので、警部はバスの発車時刻表をとりだした。時刻表は次のようなものであった。
時刻表の画像
「海老塚さんは、十二時四十分発、午後二時三十分N町着、なるほど」
カングリ警部は心得たもの、ヒネクレ医者との問答を省略して、今度は一馬に、
「歌川さんはF町へ行かれたのでしたね」
「そうです。F町から又一里ほど山奥の親戚へ行ったのです。始発で出発して終発で帰りましたが、歩行の時間がありますから、午後零時半ごろ親戚へついて、三時すぎにはそこを出発しました」