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『ケプロン・くろだのこうそう』について

中谷宇吉郎集 第八巻

中谷 宇吉郎

線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第八巻(『ケプロン・くろだのこうそう』について)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 85,890 字 · 178 頁

青空文庫

この電源開発は、電源開発会社と、北海道電力会社との手でなされたものである。その資金に、政府の投資と融資とがはいっている点では、間接的に国家資金に頼っているが、法制的には公共事業としては取扱われていない。「機構的、予算的制約にしばられない仕事は、このように伸び得るのである。」似たようなことは、林業でも見られる。北海道の重要問題である植林においても、民有林の成長率は国有林よりもはるかに勝っているという事実がある。

電源開発については、遂行率は別として電力問題そのものとして見ると、北海道の電力は高過ぎるという難点がある。電力のコストが高いのは、水力偏重の思想にわざわいされたためと、勧告書はいっている。アメリカの水力電気は、非常に安いが、それは地形的条件ばかりでなく、電力がダム建設の副産物であるからである。アメリカの総合開発におけるダムの建設は、洪水防禦が主目的であり、あと灌漑、水運などが総合的に考えられている。

北海道でもこういう立場をとれば、水力電気のコストは安くなる。ただしそれには完全な調査と、有機的な総合計画とが必要である。まず予算をとってきて、それから考える程度の計画では、到底できない相談である。