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『ケプロン・くろだのこうそう』について
中谷宇吉郎集 第八巻
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第八巻(『ケプロン・くろだのこうそう』について)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 85,890 字 · 178 頁
まだ五年間の統計が出ただけであるが、米の二七%に対し、大豆は三七%、小豆は三六%、甜菜は二〇%という数字が出ている。この%が多いほど、不安定な作物なのである。これから見ると、米だけがそう不安定なものでないことがよく分る。馬鈴薯は六%で、著しく安定であるが、馬鈴薯だけでは、経営が成り立たない。それに米が二七%になるのは、増収だけを目当てに不安定品種を選ぶからである。安定品種を使えば、もっとずっとこの偏差は小さくなる。安定品種だけだと、たまたま大豊作の年にあたると損をするが、不安定な増収品種の少なくも八〇%は穫れる。この二〇%を狙って冒険をするために、冷害の年にはひどい目にあうのである。
現在のところ、たしかに米作農家が有利なのであるが、これは政府が客土や灌漑排水の面で、多額の投資をしているからとも考えられる。
しかし昭和二十七年度から三十年度までの間に、この面で入れた金は、国費と道費とを加えて、全部で百四十億円である。全額を水田のためと見做しても、水田農家戸数十一万戸で割ってみると、一戸当り約十二万円である。少し上等な牛一頭の値段である。四年間にこの程度の補助ならば、政府がとくに多額の金を水田へ入れたというほどでもない。