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にせんねんせんそう

二、〇〇〇年戦争

海野 十三

線上閱讀海野 十三《二、〇〇〇年戦争(にせんねんせんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,367 字 · 69 頁

青空文庫

「はい、なにごとでございますか、お姫さま」

「あのう、ゴールド大使の左の眼が、義眼だということを、あなたは知っているの」

トマト姫は、とつぜん、意外なることをいいだした。

「えっ、それは初耳です。そうでございましたか、あのうつくしい女大使ゴールド女史の左の眼が義眼とは、今まですこしも気がつきませんでした。ははあ、女というものは油断が……」

といいかけて、司令官は気がついたのか急に口に手をあて、

「いや、恐れ入りました」

「おい、司令官。早く行け」と、大総督はにがり切って怒鳴った。「お前は、役目柄そんなこと位を知らんでどうするのじゃ。いずれ後でゆっくり叱ってくれるわ」

前衛部隊

第一岬要塞の附近はあやめもわかぬ闇の中に沈んでいた。

だが、大総督から、とつぜんの命令が下ったので、その闇の中にアカグマ国の軍隊が蟻の大群のように、真黒に集まってきた。いずれも、真黒な合金の鎧で身体を包み、頭の上には、擬装のため、枯草や木の枝などをつけ、顔には防毒面をはめ、手には剣と機関銃と擲弾装置のついた奇妙な形の武器を持ち、ものすごい武装ぶりであった。

またこの兵士たちは、戦車を小さくしたような靴を両足に履いていた。