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にせんねんせんそう

二、〇〇〇年戦争

海野 十三

線上閱讀海野 十三《二、〇〇〇年戦争(にせんねんせんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,367 字 · 69 頁

青空文庫

もっと、こっちへよれ」

と、カモシカ中尉は、モグラ下士を、一層傍へひきよせ、

「おい、見たか、あれを」

「見ました。あの潜水夫の幽霊隊みたいな奴どものことでしょう」

「彼奴らは、一体、何者じゃろうか」

「ゆ、幽霊じゃないのですかなあ。第一岬の沖合で、外国船がたくさん沈没していますが、その船員どもの幽的ではないでしょうか」

「ばかなことをいうな。彼奴らは、ちゃんとしっかりした足どりで歩いている。幽霊なら、もっと、ゆっくり歩くはずだ」

「そうです、そうです。自分もいつか、芝居で見ました」

「くだらんことをいうな。ところで、われわれが今見ている敵情を、至急司令部へ報告しなければならないが、附近に、通信兵はいないか」

「見えませんねえ。警笛を鳴らしてみましょうか」

「ばかな。そんなことをすれば、あの怪物どもに、すぐ感付かれてしまう。仕方がない、お前の携帯用無電機を使って、秘密電話を司令部へ打て」

「はあ、司令部へ打電しますか。救援隊は、どのくらい、こっちへ急派してもらえばいいでしょうか」

「救援部隊などを請求しろとは、おれはまだいわんぞ。要するにわれわれが今見ている敵情をなるべく詳しく、要領よく、至急司令部へ打電しろ」