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にせんねんせんそう

二、〇〇〇年戦争

海野 十三

線上閱讀海野 十三《二、〇〇〇年戦争(にせんねんせんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,367 字 · 69 頁

青空文庫

彼等は、間もなく、艦首のところに、大きな穴が明いているのを発見した。

指揮をとっている士官が、兵員に命じて携帯用の探照灯を掲げて、大穴の中を照させた。そして自分は、怪潜水艦の内部を、のぞきこんだ。

「あっ、これは……」

驚きのこえが、士官の唇から、とびだした。

「どうしましたッ」

「冗談じゃない。これは、わが軍の潜水艦だ」

「えっ、それは、たいへん」

隊員は、急ぎ中へ入ってみたが、たしかに自国の潜水艦だった。しかもアカグマ国へ進発した大艦隊の中の一隻だった。中を調べてみると、乗組員は、全部死んでいた。一体、どうしたというのであろう。

艦長の手記が発見されて、この怪艦の行動が、はじめて明瞭となった。

“わが艦隊は魔の海溝に於て突然敵の爆薬床に突入し、全滅せるものの如し、わが艦はひとり、可撓性の合金鋼材にて艦体を製作しありしを以て、比較的外傷を蒙ること少かりしも、爆発床へ突入と共に、大震動のため乗組員の半数を喪い、あらゆる通信機は、能力を失いたり、仍りてわれは、僅に残れる廻転式磁石を頼りとして、盲目状態に於て、帰港を決意せるも、何時如何なる事態に遭遇するやも量られざる次第なり”