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にせんねんせんそう

二、〇〇〇年戦争

海野 十三

線上閱讀海野 十三《二、〇〇〇年戦争(にせんねんせんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,367 字 · 69 頁

青空文庫

じつは、トマト姫さまのことでございますが……」

「何、トマト姫。姫がどうしたというのじゃ」

トマト姫は、今年九歳になる。スターベア大総督の一人娘で、大総督は、トマト姫を目の中に入れても痛くないほど、可愛がっていられる。そのトマト姫のことが、とつぜん秘密警察隊の司令官ハヤブサの口から出てきたので、大総督の愕きは大きかった。

「姫が、どうしたというのじゃ。早く、それをいえ!」

「は、はい」

ハヤブサ司令官は、自分の頭を左右にふりながら、

「どうも、申上げにくいことでございますが、トマト姫さまこそ、まことに奇々怪々なる御力を持たれたお姫さまのように、存じ上げます。はい」

「なんじゃ、奇々怪々? あっはっはっはっ」

大総督は、からからと笑いだした。

「冗談にも程がある。わしの娘をとらえて、奇々怪々とは、なにごとじゃ。お前は血迷ったか」

「では、やはり、私は、それを申上げない方が、よろしゅうございました」

「な、なんという」

大総督の顔から、笑いの影が消えた。彼は、急に、頭を手でおさえた。

「おい、ハヤブサ、早くいえ。なぜ、早く、その先を説明しないか」

「はい、申上げます。失礼ながら、トマト姫さまは、実に恐るべき魔力をお持ちであります。