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にさんのさんめいについて

二、三の山名について

木暮 理太郎

線上閱讀木暮 理太郎《二、三の山名について(にさんのさんめいについて)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 28,599 字 · 57 頁

青空文庫

で、其一派が黒滝川即ち丹生川を溯りて丹生に大蛇崇拝の跡を止めたのであろう。『延喜式』には河内国茨田郡意賀美ノ神社、和泉国和泉郡意賀美ノ神社、同国日根郡意賀美ノ神社を載せてあるので、和泉河内の山地には濃厚なる大蛇崇拝の痕を止めていると言える。此外ナガやクラの付いている地名には、竜神に関係あるものが少くないが茲には略して、唯クラに就て一言すると、これには坐する又は横たわる意から出たクラ(座及鞍)、虎の義から転じて野獣の総名となったらしいクラ(狩猟をカリクラというのはこの意味である)、及び岩の古い方言であるクラなどがあるが、其中で地名となったものは最後のクラ位のものであろう。このクラは馬来語の Kula(岩)と同じものか、それとも元は韓語らしい岩礁を指すクリから導かれたものか私には判断し兼ねるが、クリはクレ(塊)と同語で、栗の実をクリというのもカタマリである為であろう。私が特に面白く感じたのは、有名な大台ヶ原山の大蛇倉で、これは勿論壮大な岩壁に名付けられたものであるが、私は大蛇でも住みそうな、又は物凄いというような、つまり形容の上から大蛇倉なる名を得たものと考えていたが、実はそうばかりではなく、クラと大蛇と同意語なることが忘られるようになって、大蛇クラなる合成語が生じ、夫れが岩壁のクラに通ずる所から、其儘岩壁