輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

きょうとのあさいち

京都の朝市

柳 宗悦

線上閱讀柳 宗悦《京都の朝市(きょうとのあさいち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,604 字 · 12 頁

青空文庫

糸味染味が無類によく、若しこの布が早く知れ渡っていたら、茶人などは好んで袋ものや仕服にでも用いたであろう。中で特に蚊張のために織ったものは、残り糸などを用いてあって、やたら縞の味いが極めて美しいのである。私は之で幾本かの大津絵を表具したことがある。大変によく似合った。この布の評判は吾々の間では忽ち伝播して、売手の婆さん連も、吾々の為に特に集めるようになった。今民芸館に所蔵され、いつも陳列されているのは、凡てその頃の朝市の獲物なのである。将来日本の綿布史を編む人は、この布の存在とその価値とを忘れてはなるまい。新名物裂と讃えられる日も来るのではあるまいか。

因に云う。半世紀以上も廃れていたこの布は、近時丹波国氷上郡佐治近くの大燈寺を中心に、復興が企てられ、再び糸を紡ぐ者、染める者、織る者が力を協せるに至った。

もとよりこの朝市で獲たものは丹波布ばかりではない。私自身が着たい着物も色々よい品が手に入った。新品よりも更に丈夫で、遥かにもののよい品が、いくらもあった。三十年後の今日でもまだ使っているのがある。全く質のよさの恵みである。或は織手の心根の恵みという方が、更に至当なのかも知れぬ。