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じんぞうにんげんエフし

人造人間エフ氏

海野 十三

線上閱讀海野 十三《人造人間エフ氏(じんぞうにんげんエフし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,879 字 · 109 頁

青空文庫

さてこっちは、イワノフ博士である。人造人間エフ氏の身体をあけて、そこにぎっしりつまっている器械をなおしているうちに、彼はなにか気になる物音をきいた。

「はてな、あれはなんの音だろうか?」

博士は、どこかでざざあ、どどーんと、岩石がこわれておちる音をきいてたち上った。

「ふむ、あの探偵と小僧とが、脱走をしようとおもって岩穴をくずしているのかもしれない。きっとそれにちがいない。うむ、ひどい目にあわせてくれるぞ」

博士は、ピストルをもって、室を出ていった。地下道にひびく博士の足音。

博士は、帆村探偵と正太少年とを放りこんである土牢の前に、そっと近づいた。そして小さい格子窓のところへよった。かすかな豆電球がともっている土牢であった。博士の目は、そのうすぐらい明りをたよりにして石牢の中をのぞいた。

「あっ、いた――二人とも、あそこに長くなって倒れている。さっきのやつが、よほどきいたとみえるな。これで安心、大安心だ。すると、あのもの音はマリ子を入れてある奥の牢の方かもしれない。そっちを見てこよう」

そういって博士は、地下道を奥の方へとはいっていった。

ところが博士が向うへいったとわかると、帆村と正太は、がばとはねおきた。