輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《人間豹(にんげんひょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 155,989 字 · 311 頁
「エ、曲馬団の中ですって?」
「しかも、僕は今、ふと恐ろしいことを考えたのです。ハハハハハ、なあに、僕は少し神経衰弱になっているのかもしれません。だが、ひょっとしたら、ああ恐ろしい……」
明智ともあろうものが、この恐怖、この戦慄は何事であろう。
「なんです。どうなすったのです」
神谷青年が心配して、探偵の顔をのぞきこむ。
「いや今は聞かないでください。お話するさえ恐ろしいのです。しかし、僕は急がなければならない。だが、間に合うかしら」
明智は腕時計を見た。幸い破損せず動きつづけていた。
「一時五分前だ。こうしてはいられない。神谷君、わけはあとで話します。僕と一緒に来てください」
言うなり、彼はもう梯子段を駈け降りていた。神谷青年もあとにつづく。表に出ると浅草公園へと急いで、そこの入口にある公衆電話へ、呼び出した先はむろんK署の捜査本部。折よく恒川警部が居合わせて電話口に出た。明智はそこで文代さんの行方について、「人間豹」の本拠について、それを攻撃する手段について、手短かに打ち合わせをすませると、公衆電話を飛び出し、大通りに駈けつけて、一台のタクシーを呼び止めた。