輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

よれいはつたび

余齢初旅

上村 松園

線上閱讀上村 松園《余齢初旅(よれいはつたび)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 16,003 字 · 32 頁

青空文庫

租界の内部の方はなお危険がない。ホテルのそばでは青物市場があってそこへ日本人の女の人が沢山青物を買い出しに行っているのをみたのであった。

一番終りの日に、支那芝居を一時間ほどみた。女形のいい役者が来ていた。筋書は分らなかった。さわがしい囃子であった。日本の芝居のように道具立てや背景がない。幕が後の方にたれ下がっているだけである。門でも必要なときにかついで出て来るといった塩梅である。門の印だけをおく、役者がその門をくぐってしまうとそれを早速たたんでうちへ入れてしまう。日本の能の道具のような象徴的なものであった。

もっとも芝居は蘇州でもちょっと田舎芝居をみた。南京から帰る蘇州特務機関長に汽車の中でおめにかかったのであったが、その時汽車の中へ日本人がどやどやとはいって来たが、上海の新聞に私の写真や記事を掲げていたので人々はそれをみていたらしく、汽車に乗り込むとその一行が新聞の主だなと分ったのであろう、向うから私に言葉をかけられた。この人は金子さんという中佐であったが、蘇州の庭園のいいところなどをみせてあげようという話であった。そこでその人の官舎へ来るようにとのことだったので、蘇州のしげの家という日本宿に落着いてから、やがてその官舎の方へお訪ねしたわけであった。