輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ちゅうとう

偸盗

芥川 竜之介

線上閱讀芥川 竜之介《偸盗(ちゅうとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 48,934 字 · 97 頁

青空文庫

「それがなかなか、わからないんだよ。今でこそお前さんだって、そうやって、すましているが、娘とおじいさんとの仲をかぎつけた時には、まるで、気がふれたようだったじゃないか。おじいさんだって、そうさ、あれで、もう少し気が強かろうものなら、すぐにお前さんと刃物三昧だわね。」

「そりゃもう一年前の事だ。」

「何年前でも、同じ事だよ。一度した事は、三度するって言うじゃないか。三度だけなら、まだいいほうさ。わたしなんぞは、この年まで、同じばかを、何度したか、わかりゃしないよ。」

こう言って、老婆は、まばらな齒を出して、笑った。

「冗談じゃない。――それより、今夜の相手は、曲がりなりにも、藤判官だ、手くばりはもうついたのか。」

太郎は、日にやけた顔に、いらだたしい色を浮かべながら、話頭を転じた。おりから、雲の峰が一つ、太陽の道に当たったのであろう。あたりが然と、暗くなった。その中に、ただ、蛇の死骸だけが、前よりもいっそう腹の脂を、ぎらつかせているのが見える。

「なんの、藤判官だといって、高が青侍の四人や五人、わたしだって、昔とったきねづかさ。」

「ふん、おばばは、えらい勢いだな。