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ふたたびかがくてきせいしんについて

再び科学的精神について

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《再び科学的精神について(ふたたびかがくてきせいしんについて)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,742 字 · 23 頁

青空文庫

、「教が立って始めて正邪善悪がある」のだから、というのだ。

ではどういう風に人生を建立するのか。「国民生活の根本的規範たる教は其の国の立て方の全貌そのものである。」そして国の立て方というのは「歴史」のことである。「教無くして歴史は無く、歴史無くして教もない、教と歴史とは相依って立つもので、其の端を知ることは出来ぬ」のだそうである。つまり「教、国家、歴史」は一つづきのものとされる。この「歴史」が何を意味するかは最も興味のある処だが、しばらく先をつづけよう。

国家や歴史と一つになるこの教・教学は、当然なことながら、極めて倫理学的なのであることを免れない。すでに真理の上に正邪善悪という教学的真理の選択がなり立つというからには、この正邪善悪は科学的真理に左右されない何等かの人工的・人倫的・なものとなる。「東洋の学(教学のこと)の性質から、宗教・道徳・芸術・政治・経済が一以て貫かれ居ることを知る。」「我々にとっては元来学は一あるのみで、倫理道徳の学は政治経済を余所にしては学たる所を成さず、また宗教芸術のことも其の中に具備せなければ真に人間道徳の学と云われぬ。