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どうりょくかくめいとにほんのかがくしゃ
動力革命と日本の科学者
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《動力革命と日本の科学者(どうりょくかくめいとにほんのかがくしゃ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,399 字 · 27 頁
火力の割合が少し殖えることは事実であるが、その殖え方は僅か六パーセントである。「水主火従を火主水従に切り換える革命的な新構想」などという新聞記事だけ見ると、ダムの建設は取り止めるのかとびっくりさせられるが、内容は右のとおりである。
もっともこれだけの変更でも、その効果はたいへんなものである。発電量は六年間に五割も殖え、もう電力には心配が無くなる。しかも電力原価の増昂は、六年間に僅か六パーセントにしか達しない。内容は立案者の用いられた資料を信用するより仕方がないので、鵜呑みにしての話であるが、とにかく日本の動力問題解決の可能性が提案されたわけである。仔細に資料を吟味したら、少し贔屓目に資料を解釈してある点もあるだろうが、結論に本質的な変更をみるようなことはないものと思われる。
一番不思議に思われる点は、聞いてみれば何でもないことなのに、そういうわかり切ったことが、なぜ今まで問題にならなかったか、という点である。現在のドイツの火力発電設備が、非常に能率のよいものであることくらいは、電気関係の人なら、皆知っていることにちがいない。現に日本でも、最近建設された新鋭設備は、三〇パーセント以上の高能率になっている。