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ちどり
千鳥
鈴木 三重吉
線上閱讀鈴木 三重吉《千鳥(ちどり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 19,951 字 · 41 頁
今度のは大きさも鼬ぐらいしかないし、顔も少し趣を変えるように注文したのであろうけれど、
「なんぼどのような狐を拵えてきたところで、お孝ちゃんの顔が元のままじゃどうしてもだめでがんすわいの。へへへへへ」と、初やは、やっと廻りくどい話を切ってあちらへ立つ。藤さんはもう先達も聞いたから、今夜はそんなにおかしくはないと言ったけれど、それでもやはりはじめてのように笑っていた。
話が途絶える。藤さんは章坊が蒲団へ落した餡を手の平へ拾う。影法師が壁に写っている。頭が動く。やがてそれがきちんと横向きに落ちつくと、自分は目口眉毛を心でつける。小母さんの臂がちょいちょい写る。簪で髪の中を掻いているのである。
裏では初やが米を搗く。
自分は小母さんたちと床を列べて座敷へ寝る。
枕が大きくて柔かいから嬉しいと言うと、この夏にはうっかりしていたが、あんな枕では頭に悪いからと小母さんがいう。藤さんはこの枕を急いで拵えてから、あだに十日あまりを待ち暮したと話す。
藤さんは小母さんの蒲団の裾を叩いて、それから自分のを叩く。肩のところへ坐って夜着の袖をも押えてくれる。自分は何だか胸苦しいような気がする。