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はんしちとりものちょう

半七捕物帳

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《半七捕物帳(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,788 字 · 15 頁

青空文庫

「その按摩も同類なんですね」

「しかし今までは、相手を玄関に待たせて置いて、その品物を裏門から持ち逃げしたり、相手がなかなか油断しないとみると、奥へ通して腕ずくで脅迫したりしていたんですが、人間というものは奇体なもので、いくら悪党でも同じ手段をくりかえしていると、自然に飽きて来るとみえて、相談の上で更に新手をかんがえ出したのが怪談がかりの一件です。下駄屋の発案で、それにはこういう一つ目小僧の按摩がいるというと、それは妙だとみんなも喜んで、小按摩の周悦には下駄屋から巧く説得して、自分たちの味方にすることになったんですが、その周悦という奴は今では立派な不良少年になっているので、これも面白がってすぐ同意したというわけです。自体口が少し大きい奴なので、それから思いついて、絵の具で口を割ったり、象牙の箸を牙にこしらえたりしたんですが、周悦の家にはおふくろがあります。そのおふくろの手前、世間の手前、化け物のこしらえで家を出るわけには行きませんから、やはり商売に出るようなふうをして、杖をついて、笛をふいて、いつもの通りに家を出て、かの空屋敷の台所の六畳を楽屋にして、そこですっかり化けおおせた次第です。