輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《南蛮秘話森右近丸(なんばんひわもりうこんまる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 55,869 字 · 112 頁
道は険しい、森林がある、夜鳥の羽搏き、風の音、光景次第に凄くなった。
四人が四人とも疲労した。だが逃げなければならなかった。だが追わなければならなかった。
ちょうどこの頃のことである、鹿苑院金閣寺、そこから離れた森林の中に、一人の女が坐っていた。
18
地上に鏡が置いてある。坐っている女が覗いている。月光が鏡を照らしている。魚の横腹を思わせるような、仄かな煙った光芒が、その鏡から射している。
「いよいよ時期が近付いた。妾には解る。妾には解る。唐寺の謎を孕んでいる、ある何物かが手許へ来る。向こうから来るのだ、飛び込んで! こっちで呼びもしないのに、向こうから来るのだ、飛び込んで! 捕らえなければならない、捕らえなければならない!」
独り言を云っている。だがどうしてその女には、そういうことが解るのだろう? そうして一体この女は、どういう身分の女なのだろう?
年の頃は二十歳ぐらい、頭髪を束ねて背中へ垂らし、白の衣裳を纏っている。すなわち巫女の姿である。
いつぞや京都二条通りで、時世を諷し、信長を譏り、森右近丸を飜弄した、あの時の巫女とそっくりである。そっくりどころかその女なのである。