輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
線上閱讀三好 十郎《叢書名著の復興1 恐怖の季節(きょうふのきせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 257,544 字 · 508 頁
Kさん――
今年になって私は、戯曲や小説などを書くスキを縫って、雑誌「群像」にエッセイを七カ月つづけて書きました。その中でだいぶ人の悪口も言いました。われながら趣味の良いものではありませんし、また、そんな事を言いちらせば、結局は損をするのは自分だという事を知った上で言うのですから、あまり賢いとも言えません。それらを別にしても、作品を書くことを主とする作家が、他を批評する――特に私がしたように、作家たちの実名をあげてその作品や傾向をムキツケに論評することは、好ましいことではないようです。なぜなら、その文章の中で他人のことを刺せば刺すほど、それはさらに複雑深刻な形で自分自身を刺してくるのです。専門の批評家にはそのような事はないのではないでしょうか。どんなふうに他人のことを論評しても、自分がキズつくという事はないらしい。至極安全なワンサイドゲームで、どんな熱でも吹けるようです。一般に作家の書く批評文が往々にして専門批評家の批評文よりも中途半端で妥協的でウジウジしたものになる理由はそのへんにあると思います。それだけにまた、専門批評家が十だけの事を言っている時に、作家の批評が五か三だけしか言っていない場合でも、実質的には、作家の批評の方が二倍三倍も重い。