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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
線上閱讀三好 十郎《叢書名著の復興1 恐怖の季節(きょうふのきせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 257,544 字 · 508 頁
その証拠がほしければ――そうだ、これは、すぐに見せてやる。
2
私の読んだ戦後小説の作者たちの中に、小説製造販売業者とでもいわなければ、ほかにチョット適当な呼びようの無い種類の一群の作者たちがいる。全体の約三分の一ぐらいを占めているようである。作品の数からいうと、全体の半分、時によって三分の二を占める。したがって、私の読んだ作品の半分ないし三分の二が、それらの諸氏の作品であったわけであり、したがってまた、私をウンザリさせるについても、これらの作品が、あずかって力が有った。誤解なきよう、あらかじめ言って置くが、このように私が言うのは、それらの小説が、小説としてニセモノであったとか、ヘタであったとか、おもしろく無かったとかいうためでは、必ずしも無い。また、個人的な先入感から来る悪意からの見解であるとは私には思われない。とんでもない! 私はむしろ、どちらかと言うと、これらの作者たちに好意を抱いているのだ。それは、最後まで読んでくだされば、わかってもらえる。
田村泰次郎、舟橋聖一、丹羽文雄、井上友一郎、石川達三、北条誠の諸氏、それから、そういった行き方の数人又は十数人の――世間で文壇の中堅と言われ、事実ある程度まで中堅である――人たちが、そうだ。