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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(一)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 220,431 字 · 428 頁
「いかにもしかり。ところで、番地はむろんのことに聞いてきたろうな」
「そいつをのがしてなるもんですかい。芝の入舟町だそうですよ」
「じゃ、ぞうさはねえ。涼みがてらに、くくっちまおうよ」
実際、もうぞうさはあるまいと思われたものでしたから、いううちに右門は立ち上がったもので――荒い弁慶じまの越後上布に、雪駄へ華奢な素足をのせながら、どうみてもいきな旗本のお次男坊というようないでたちで、ほんとうにぶらりぶらりと涼みがてらに入舟町さしてやって参りました。
行ったとなれば、うちを捜しあてるくらいなことはなおさらぞうさがないので、小唄の一つも教えようというような細ごうし造りのうちを捜していくうちに、菊廼屋歌吉といった目的のお師匠さんがすぐと見つかりましたものでしたから、念のために伝六を表へ張らしておいて、単身中へずいとはいっていきました。
ところが、右門は座敷へ上がると同時に、おもわずぷッとふき出してしまいました。いかにも菊廼屋歌吉なる小唄の師匠は話どおりに年増の女でしたが、女は女であっても少しばかり年増すぎたからです。どう若く踏んでも六十七、八というおばあさん。