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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(一)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 220,431 字 · 428 頁
人だかりがしてはと思いましたものでしたから、逆腕を取ったままでもよりの自身番へしょっぴいていくと、すぐに吟味へかけました。もう半ば以上はかまにかかってどろを吐いていたから、ただちに八卦見も全部の白状に及んだので、それによると、浪人者にいった死相うんぬんのことは、むろん人から頼まれてやったことでしたが、しかるにその依頼者なる者がちょっと意表をついて、たしかに六十ばかりの身分ありげなお侍だったというのです。六十のおやじならば、いかにくらがりだったにしても、まだ三十まえのむっつり右門と見まちがうのは少しおかしいわけですが、しかし八卦見がいうのには、その見まちがいは三両に目がくらんだからのことで、あのときの頼み手は正真正銘たしかに六十ばかりの身分ありげなお侍だったといったものでしたから、右門は意外な面持ちで、ややしばらく考えておりました。
しかし、考えていたのはほんのしばしで、伝六を顧みると、不意にいったものです。
「きさま、きのう深川のまま母を洗ってきたとき、このごろじゅう毎晩五つから四つの間に、折檻の悲鳴が聞こえるといったっけな」
「へえい、たしかに申しやしたよ」