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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(三)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 241,558 字 · 480 頁

青空文庫

といったらお気持ちがよろしくござんすまいが、ネタ違いであっても、こいつあ存外と大捕物ですよ。例の一件のほうは、いましがた犬のしわざとようやく眼がつくにはついたが、どうやらこの先ひと知恵絞らなきゃならねえようだからね、あっしゃ正直に申します。おたげえてがらを争ってまごまごしていたら、ご覧のとおり、こういうにせ手口のあいきょう者が飛び出して、ますます騒ぎを大きくするばかりなんだ。しかも、聞きゃ四ツ谷でもふたりやられているというんだからね。このいれずみでもわかるとおり、八丈島流しの凶状持ちが互いにしめし合わせて、騒動につけ込みながら荒かせぎしているにちげえねんだ。だからね、こっちも手分けして詮議に当たろうじゃござんせんか。この野郎を締めあげてみたら、いま四ツ谷のほうでかせいだ仲間のやつらの居どころもわかることでしょうから、あんたはあんたでひとてがらたてておくんなせえまし。ようござんすかい、くれぐれもいっておきますが、二兎を追う者は一兎を得ずだ。両方のあなを手がけて、両方のホシを取り逃がしたら、お上の名にもかかわるんだからね。あんたもすっぱりとお気持ちよく手を引いて、この野郎と一味徒党の巻き狩りをやっておくんなせえまし。