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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(三)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 241,558 字 · 480 頁

青空文庫

「ちぇッ。うれしいことになりやがったね。事がそうと決まりゃ、たちまちこの男、ごきげんが直るんだから、われながら自慢してやりてえんだ。べらぼうめ。舟の中で恨みを晴らしてやらあ。ねえさん! だんごを五、六本もらっていくぜ」

つかみとってくしごと横にくわえると、気も早いが舟も早い。道がまた言問から浅草までへは目と鼻の近さなのです。

ギー、ギー、ギーと急いでいった早櫓が、まもなく、ギー、ギー、ギーと急いでこいでもどってきたかと思うと、

「いけねえ! いけねえ!」

声から先に飛び込みました。

「おそかった! おそかった! だんな、やられましたよ!」

「なにッ。ふたりとも逃がしたか!」

「いいえね、女が、女が、おくにめがね」

「おくにがどうしたんだよ」

「仁王門の前でばっさり――」

「切り口は!」

「袈裟だ!」

「敬大将は!」

「まごまごしているばかりで、からきし物の役にゃたたねえんですよ」

伝六、出がけにつかんでいったくしだんごをまだ食べているのです。

「袈裟がけならば、切り手は二本差しだな」

「へ……?」

「黙って食ってりゃいいんだよ。道の奥にゃ突き当たりの壁があるといっておいたが、案の定これだ。