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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁

青空文庫

おふたりまえで――」

「いや、六人まえじゃ」

「え――」

「六人まえだよ」

「でも……」

「できぬというのかい」

「いいえ、おふたりさまで六人まえは、ちょっとその――」

「だいじょうぶ、だいしょうぶ。あとからひとり勇ましいのが来るから、足りないかもしれんよ」

しかるに、来るべきはずのその勇ましいのが、どうしたことかなかなか姿を見せないのです。

「兄貴め、まさかまい子になったんじゃありますまいね」

「お門が違わあ。食いものとなりゃ、親のかたきをほっておいても駆けだすやつなんだもの、だいじょうぶ、いまに来るよ」

ところが、どうも変なのでした。自分から先へ誘いの水を向けたことではあるし、もちろん、水金へ来ることは先刻承知のはずなんだから、だれがどう考えても、あの伝六がまい子になることはあるまいと思われるのに、半刻たっても、一刻たっても、奇態と姿を見せなかったものでしたから、名人も少々不審の首をかしげているとき――、ドコドコ、ドコドンと景気よく鳴りだしたのは、娘手踊りの小屋からか、それとも評判のさるしばいのほうからか、いずれにしても気のうきうきと浮かれたつ客寄せの太鼓です。