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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁

青空文庫

のうえもこっち、いっこう目ぼしい事件が起きませんでしたので、おりからまたあいにくの非番――、よくよくからだを持ち扱っているとみえて、鳴ること鳴ること、そこの縁先で、やお屋から取り寄せた枝豆をせっせと洗っている善光寺辰に、ガラガラとからだじゅうを鳴らしながら、八つ当たりに当たり散らしました。

「ちぇッ。兄弟がいのねえ野郎だな。あごだって調子のものなんだ。使わずにおきゃ、さびがくらあ。善根を施しておきゃ、来世は人並みの背に産んでくれるに相違ねえから、もっと仏心出して相手になれよ」

「…………」

「耳ゃねえのか!」

「…………」

「ちょッ。やけに目色変えて、豆ばかりいじくっていやがらあ。だから、豆公卿だなんかと陰口きかれるんだ。――ね、だんな! ちょっと、だんな!」

「…………」

「いやんなっちまうな。だんなまで、あっしをそでにするんですかい。あごなんぞなでりゃ、何がおもしれえんですか。からだ持ち扱っているんですから、人助けだと思って相手になっておくんなさいよ」

あちらへ当たり、こちらへ当たって、八つ当たりに鳴らしていると――、玄関先に声がありました。

「頼もう! 頼もう!」