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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁
少々お待ちくださいまし。ただいま伝六が参ります」
なにも伝六が参りますと特に断わらないでもいいのに、罪のないやつで、しきりと衣紋をつくりながら、気どり気どり出ていったようでしたが、矢玉のように駆け帰ってくると大車輪でした。
「辰ッ、何をまごまごしてるんだッ。貧乏ったらしい! 枝豆なんかをそんなところにさらしておくなよ! ――だんな、また何をおちついていらっしゃるんですかい! 天女ですよ! 天女がお降りあそばしたんですよ!」
ひとりで心得、ひとりでせかせかとはしゃぎながら座敷を取りかたづけると、やがて請じあげてきた者は、まこと天女ではないかと思われる一個の容易ならぬ美人でした。年のころはどうふけて踏んでもまず二十一、二。あだめいた根下がりいちょうに、青々とした落としまゆの、ほんのりさした口紅に、におやかな色香の盛りを見せた容易ならぬ美形でしたから、いささか右門も胸にこたえたらしい面持ちで、いぶかりながら目をみはっていると、しかるにそれなる美形が、やにわになれなれしくいいました。
「しばらく……お久しゅうござんした」
「…………」
「ま! わたしですよ。お見忘れでござんすか。