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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁
宰相伊豆守のおことばをうしろに残して、手がかりとなるべきそれなる千柿鍔の一刀をかかえ持ちながら、ごめんとばかり駕籠の人となると、主従ふたりは、今なお降りしきる雪を冒して、千柿老人の住まいなる浅草へ! 聖天町へ!
3
行きついたとき、初更のちょうど五ツ――
「ここだッ。ここだッ。ここが千柿老人の住まいでこぜえます! 今度ばかりゃ、いかなどじの伝六でもへまをするこっちゃねえから、あっしに洗わしておくんなせえまし! 石にかじりついても辰のかたきを討って成仏させてやらなくちゃ、兄分がいがねえんだから、伝六に男をたてさせておくんなせえまし!」
手がかりの一刀を名人の手から奪い取って、矢玉のようにおどりこむと、そこの細工場でこつこつと刻んでいた千柿老人に鍔元をさしつけながら、かたきが目の前にいでもするかのように、どもりどもりやにわといいました。
「こ、こ、これに覚えはねえか!」
「…………?」
「急ぐんだッ、パチクリしていねえで、はええところいってくれッ。この鍔は、どこのどいつに頼まれて彫ったか覚えはねえか」
「控えさっしゃい」
「控えろとは何がなんだッ。右門のだんなと、伝六親方がお越しなすったんだッ。