輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
よしわらしんわ
吉原新話
泉 鏡花
線上閱讀泉 鏡花《吉原新話(よしわらしんわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 37,157 字 · 75 頁
判然とはしないけれど、朧気に、まあ、見ただけをね、喋舌ってる中に、その……何だ。
向う角の女郎屋の三階の隅に、真暗な空へ、切って嵌めて、裾をぼかしたように部屋へ蚊帳を釣って、寂然と寝ているのが、野原の辻堂に紙帳でも掛けた風で、恐しくさびれたものだ、と言ったっけ。
その何だよ。……
蚊帳の前へ。」
「ちょいと、」と梅次は、痙攣るばかり目をって膝をずらした。
「大丈夫、大丈夫、」
と民弥はまたわずかに笑を含みつつ、
「仲の町越しに、こちらの二階から見えるんだから、丈が……そうさ、人にして二尺ばかり、一寸法師ッか無いけれど、何、普通で、離れているから小さいんだろう。……婆さんが一人。
大きな蜘蛛が下りたように、行燈の前へ、もそりと出て、蚊帳の前をスーと通る。……擦れ擦れに見えたけれども、縁側を歩行いたろう。が、宙を行くようだ。それも、黒雲の中にある、青田のへりでも伝うッて形でね。
京町の角の方から、水道尻の方へ、やがて、暗い処へ入って隠れたのは、障子の陰か、戸袋の背後になったらしい。
遣手です、風が、大引前を見廻ったろう。
それが見えると、鉄棒が遠くを廻った。