輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
きらこうずけのたちば
吉良上野の立場
菊池 寛
線上閱讀菊池 寛《吉良上野の立場(きらこうずけのたちば)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,369 字 · 24 頁
わしは軽い手傷だし、向うは切腹で家断絶だから、向うに同情が向くだろうが、といって、わしを非難するのは間違っている」
「いや、父上を一概に非難してはいませんが」
「いや、事情の分かっている殿中でそのくらいなら、ただことの結果だけを見る世間では、きっとわしをひどくいうだろう。わしは、今度のことでわるいとは思わん、わしは高家衆で、幕府の儀式慣例そういうものを守って行く役なのだ。その慣例を無視されたのでは、わしにどこに立つ瀬があるか。ことの起りは、あちらにある。ところが、殿中でわしに斬りつけるという乱暴なことをやったために、よくよくのことだということになって、たちまち彼奴が同情されることになるのだ。わしが、あの時殺されていても、やっぱり向うが同情されるだろう。あいつが、でたらめのことをやったということが、世間の同情を引くことになるのだ。ばかばかしい」
「しかし、わけを知っている人は、よく分かっています」
「そうだろう。だから、お上からも、わしはお咎めがなくて、あいつは切腹だ。しかし、世間は素直にそれを受け入れてくれないのだ。彼奴が乱暴なことをしただけで、向うに同情が向くのだ。