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てつがくにゅうもん
哲学入門
三木 清
線上閱讀三木 清《哲学入門(てつがくにゅうもん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,592 字 · 219 頁
ソクラテスは克己と愛とを真の知識を得るための道徳的条件と考えた。かような愛の思想はプラトンにおいて発展され、彼の形而上学的認識の説と深く結び付けられている。プラトンに依ると、哲学者は愛によって、生成消滅の世界に執着する人間の自然知から永遠な存在即ちイデアの世界についての真知へ高められる。そこには「魂の翼の運動」がなければならず、「魂の転向」がなければならぬ。この転向は単に知的な意味のものでなく、全体の人格に関わるものである。またアリストテレスにとっては、知識はまさに「知性的徳」として人間の生活の最高の形態であり、この徳に至るためには段階的に「倫理的徳」即ち魂の非理性的な部分に対する理性的部分の支配と秩序付けが前提されるのである。中世のキリスト教的哲学が、最高の認識は神の認識であるとする立場において、知識の倫理を重んじたことはいうまでもない。認識の道徳的条件が考えられ、真の認識に達するためには一定の徳が必要とされ、禁欲等の道徳的行為が勧められた。神の認識そのものが直ちに道徳的意味をもっていたのである。かようにして古代及び中世の哲学者たちは、認識の道徳的制約について絶えず語っている。