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てつがくにゅうもん

哲学入門

三木 清

線上閱讀三木 清《哲学入門(てつがくにゅうもん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,592 字 · 219 頁

青空文庫

真理を存在の真理というように考えることは、超越的真理概念である。知識における真理は仮に内在的に考えられ得るとしても、存在における真理は超越的に考えられるのほかない。一層正確にいうと、存在は客観として超越的であることによってそのものとして顕わであること即ち真理であることが可能である。かように超越的なものに関係付けられることによって知識の真理も可能になる。真理の問題は超越の問題であり、それは先ず客観或いは対象の超越に関わっている。

真理についての自然的な見方は模写説と呼ばれている。模写説は、観念と存在との一致が真理であると考える。尤も人々の自然的な見方は、真理を必ずしも先ず知識について考えるのでなく、むしろ存在について考え、真理はもと存在のうちにあると見ているのである。模写説に依ると、心の外にある物が心に写され、それが物と一致しているとき真理である。模写説は超越的真理概念をとっている。即ちそれは、意識を超越して独立に存在するものを認め、これとの一致において真理を考えるのである。模写説に対しては、我々がどれほど真面目に我々の表象と物との一致を確かめようとしても、つねにただ表象と表象との一致が知られるのみで、表象と物の一致は決して知られないという非難がある。