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しこくへんろにっき

四国遍路日記

種田 山頭火

線上閱讀種田 山頭火《四国遍路日記(しこくへんろにっき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 15,842 字 · 32 頁

青空文庫

(十一月三日)

山家ひそかにもひたき

明治節

山の学校けふはよき日の旗をあげ

もみづる山の家あれば旗日の旗

よい連れがあつて雑木もみぢやひよ鳥や

旗日の旗は立てて村はとかくおるすがち

村はるすがちの柿赤し

山みち暮れいそぐりんだう

こんなに草の実どこの草の実(改)

しぐるるあしあとをたどりゆく

トンネル吹きぬける風の葉がちる

しぐれてぬれて旅ごろもしぼつてはゆく

しぐれてぬれてまつかな柿もろた

しぐるるほどは波の音たかく

大魚籠さかさまにしぐれてゐる

濡れてはたらくめうとなかよく

しぐれて人が海をみてゐる

十一月四日 雨、風、行程六里、甲ノ浦、三福屋。

雨中出立、そして雨中行乞(今日、牟岐町で、初めて行乞らしく行乞した)、雨が本降りになった、風が強く吹きだした、――八坂八浜を行くのである、風雨のすきまから長汀曲浦を眺めつつ急ぐ、鯖大師堂に参詣する、風で笠を吹きとばされ、眼鏡もとんでしまって閉口していたら、通りがかりの小学生が拾ってくれた、ありがとうありがとう、雨いよいよしげく、風ますますすさぶ、奥鞆町で泊るより外なくなったが、どの宿屋でも泊めてくれない、ままよとばかり濡れ鼠のようになって歩きつづける、途中どうにもやりきれなくなり、道べりの倉庫の蔭で休んだ、着物をしぼったりお昼をたべたり、二時間ばかりは動けなかった。