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よつや、あかさか
四谷、赤坂
宮島 資夫
線上閱讀宮島 資夫《四谷、赤坂(よつや、あかさか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 8,947 字 · 18 頁
天一の手品もあった。一度は大女、というのがやって来て、太い声を出して、丼で水を呑んで、男のようにしこを踏んで見せたりしたが、銭湯で遂にかの女は男であることを発見されて、警察へ引っ張られて、見世物はおじゃんとなったことなどもあった。
津の守坂の下に水車小舎があった。往来から見える凹みの下で、水車がぎい/\廻っていた。暗い家だったが、水車の水は、池の水が廻って来るという話だった。水車小舎について左の方、河童坂の下を通って、現在の刑務所に行く。谷町通りにはまだ、水田があった。秋の夕方、家の庭で空を仰いでいると、雁やその他の渡り鳥が、その方面から飛んで来るので、子供の私はあの辺に雁や鴨は巣喰っているものと信じていた。
津の守の坂下、右手の方は昔は蓮池と称えた。私は蓮を見た記憶はないが、恐らく池はあったであろう。
夕方になると、士官学校の校庭から、『わ――っ』という喚声がわき上って、谷一つへだてた、北伊賀町のあたりへ響いて来た。
生徒が食後の運動だったそうである。寂しい町に、前後の連絡もなく、『わ――っ』と上がって、それ切り消える響き、夏は夏らしく、冬は冬らしい感じを与えた。