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ちていせんしゃのかいじん

地底戦車の怪人

海野 十三

線上閱讀海野 十三《地底戦車の怪人(ちていせんしゃのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 55,000 字 · 111 頁

青空文庫

「こら、ピート一等兵、だまれ。隊長どのは、これから遺産のことについて述べられるのだ。しずかにしろ」

「こら、二人とも。お前たちは、こここの場にのぞんで、恐怖のあまり、気、気がちがったな」

パイとピートは、顔をみあわせて、うなずいた。もう何も喋るまいぞという信号だった。この期にのぞんで、これ以上、隊長に気をつかわせることは、よくないと気がついたからである。

中尉は、二人に脇の下を抱えられながら、はあはあと、苦しそうな息をした。しかし、さすがは軍人であった。その苦しい息の下からも、二人を相手にすることは忘れなかった。

「おい、両人。おれを抱えて、三番船艙へつれていけ。そ、そして、おれのズボンの、左のポケットに、は、はいっている鍵で……その鍵で、扉をあけるんだ」

パイ軍曹とピート一等兵は、また顔をみあわせて、うなずいた。

「こら、両人とも、そこにいないのか」

二人は、おどろいた。

「はい、いるであります」

「ちゃんと、いるであります」

中尉は、眼をとじたまま、うちうなずき、

「そ、そんなら、よし! そこで、三番船艙の中にはいって……はいって、その、そこにある戦車の中に、おれを乗せてくれ。