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ちていせんしゃのかいじん

地底戦車の怪人

海野 十三

線上閱讀海野 十三《地底戦車の怪人(ちていせんしゃのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 55,000 字 · 111 頁

青空文庫

よし、今にみておれ。のっぴきならぬ何ものかをつかまえて、これでも話をせぬかと、ぎゅうぎゅういわせてやろう)

カールトン中尉は、パイ軍曹の横顔をちらりと見て、さりげなく煙草の煙をふーっと吹いた。

「食事です。食事を入れます」

高声器から、へんななまりの、子供のこえが聞えた。

「おい、皆、そこでストップだ。食事をやってからにしよう」

「よし来た。今日は、どうか、陽なたくさいほうれん草のスープは、ねがいさげにして……」

「おいよろこべ」

「なんだ、例のスープか。セロリが入っているんだろう」

「いいや、陽なたくさいほうれん草のスープだよ」

「うわーッ」

氷山

アーク号は、全機関に、せい一杯の重油をたたきこんで、全力をあげて吹雪の中を極地へ近づこうと、大骨を折っていた。

だが、それはほとんど無駄骨に近かった。船はうまい具合に、前進をはじめたかと思うと、またどんどんと後方へ押し戻されて、思うように前進ができなかった。

あまつさえ、アーク号の危険は、刻一刻とせまってきたようであった。なにしろ、前が見えないのに、どんどん進んでいくのだから、まるで眼の見えない人が、杖なしで、崖のうえをはしっているようなものであった。