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ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
線上閱讀海野 十三《地底戦車の怪人(ちていせんしゃのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 55,000 字 · 111 頁
少将は、そこで顔を、沖島の方へむけなおして、大胆不敵な彼の面を、しばらくじっとみつめていたが、
「おい、黄いろい幽霊。本官が、日本の将校なら、君の勇敢な行動を大いにほめてやるところだが、余はアメリカの軍司令官だから、そうはいかんぞ。只今から、君は、監房につながれることになった。もうあきらめて、おとなしくしているように」
沖島速夫に、ついに、きびしい刑罰が、きまったのであった。しかし彼は、べつに顔色をかえるでもなし、にこにこして、リント少将のことばを、きいていた。
それから沖島は衛兵にまもられて、監房につれていかれた。
監房は、氷の中にあった。つまり、氷を下へ掘って、氷の地下室が出来ている。そこに、氷の監房がつくられてあった。
監房の扉は、木でこしらえてあった。のぞき窓も、やはり木で、くみたててあった。氷と木材との合作になる監房であった。
沖島速夫は、このふしぎな監房の中に、押しこめられたのであった。
なかは、いたって、せまい、やっと、二メートル平方ぐらいであった。
空気ぬき兼明りとりの天窓が、天井に空いていた。
この監房は、ふしぎに寒くない。氷の中にとじこめられているのだから、冷蔵庫の中に入っているようなもので、さぞ寒かろうと思ったのに、かえって温い感じがしたのである。