輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

じごくのししゃ

地獄の使者

海野 十三

線上閱讀海野 十三《地獄の使者(じごくのししゃ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 75,419 字 · 152 頁

青空文庫

「帆村君。何か分ったら、一応それをわれわれに報告する義務はあるわけだよ」

検事は、鼠の死骸について、さっき帆村と裁判医の間に取交わした会話を念頭に浮べたので、そういった。帆村は多分その鼠を、裁判医のところに持込むつもりだろうと察したからである。帆村は、承知した旨を応えた。

「鼠一匹――が、いやに泰山を鳴動させるじゃありませんか。検事さんも帆村君も、それについて一体何を感づいているんですか」

警部は一世一代の洒落を放って、この場の気持のわるさの源をさぐった。

「とにかく大寺君。君が気がつかなかった鼠の死骸を、帆村探偵は後から来てちゃんと見つけているんだ。帆村君は、その外、まだ何か重大なものを見つけているのかも知れない。大寺君、構うことはないから、帆村君に訊いてみたまえ。なあに遠慮なくやるがいいさ、帆村君は、検察委員の一人なんだから、われわれに協力することを惜しみはしないよ」

長谷戸が喋っている間に、警部の顔は真剣になって赭くなり、他方帆村の大きな唇は微苦笑を浮べてひん曲った。

「帆村さん。検事からのお指図です。わしの見落しているものを教えて頂きましょうか」