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じしんなまず

地震なまず

武者 金吉

線上閱讀武者 金吉《地震なまず(じしんなまず)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 98,954 字 · 195 頁

青空文庫

地震の光などと言うことが、想像で書けるものではない。

多くの読者にとってあるいは迷惑であるかも知れないが、昔の記録に出ている地震の光の記事の主なるものを左に掲げることにする。

地震の光の日本における最古の記事は、「三代実録」に出ている貞観十一年(西暦八六九)陸奥の地震のそれであるが、この発光は津浪にともなったものの如く思われるので、津浪の発光を述べる場合に記すことにしたい。

正嘉元年(西暦一二五七)八月二十三日鎌倉に大地震があり、神社仏閣ことごとく潰れ、山崩れもあり、地割れから水を噴き出し、中下馬橋辺りでは、地割れから青い焔が出たと、「吾妻鏡」に書いてある。

元禄十六年(西暦一七〇三)十一月二十三日の関東大地震の後、毎夜江戸から南東に当たって電光のような光が見えたと、「甘露叢」にある。陰暦十一月二十三日は陽暦の十二月三十一日に当たるからこの光は電光とは考えられない。多分大地震の余震にともなった光であろうと想像される。

宝暦元年(西暦一七五一)四月二十六日越後高田大地震の直前に現れた光象については、橘南谿の「東遊記」に詳しく記されているので、左にそれを引用する。