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まど

堀辰雄集 新潮日本文学16

堀 辰雄

線上閱讀堀 辰雄《堀辰雄集 新潮日本文学16(まど)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 58,906 字 · 119 頁

青空文庫

だった。が、それだけにまた一層、いましがたそういう人達の中に雑っていった二人のポオランドの少女が私達の心をいたく惹いた。私達はこんども誰からともなく思い切ったように教会のなかへはいって行った。そうしてめいめい他の人達のように十字は切らないで、一人ずつ、内陣の方へ向って丁寧に頭を下げながら、まだすこし空いていた、うしろの方の藁椅子の上に順々に腰を下ろした。

一番うしろの藁椅子を占めた私は、しばらく黙祷の真似のような事をしていたが、やがて目を上げて、さっきの二人の少女の姿を会衆のうちに捜し出した。すぐ彼女たちの可愛らしいお下げ髪が目に止った。彼女たちは一番前列に、面をかぶった母親らしい中年の婦人の傍に、跪きながら無邪気に掌を合わせてお祈りをしていた。

私はそういうお下げ髪の少女たちの後姿にいつまでも目をそそいでいたが、そのうち何気なく、立原の形見の一つである、パスカル少年のうたったドビュッシイの歌なぞを胸に浮ばせていた。それはドビュッシイが晩年病床にあって、無謀なドイツ軍のベルギイ侵入の事を聞き、家も学校も教会もみんな焼かれてしまった可哀そうな子供たちのために、彼等の迎えるであろうわびしいクリスマスを思って、作曲したものだった。