輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 159,272 字 · 313 頁
しかし、お前は途中、あの鍵へはさわることを忘れたろう、おれもつい失念してしまったが、探り探り廻る間に一つの鍵がある、あの鍵にさわることができたものは、極楽世界に往生すると言われている。鍵には、道庵も、米友も、さわることを忘れたから、こいつは極楽往生は覚束ねえぞ、弱ったなと道庵が額を逆さに撫でる。
それにつけても、おいとしいのはあの尼宮様。やんごとなき御出身でありながら、八歳のお年より髪を卸して御仏に仕え奉る。みずからの御発心でないだけに、一層おいじらしさが身にしみると、道庵が柄にもなくしおらしい同情をしたのが米友の胸をうつ。
思い返せば、あの尼宮様の面影がお痛わしい。
道庵と、米友が、善光寺の仁王門を出でて札場のところまで来ると、そこで祭文語りが、参詣の善男善女の足を引きとめている。
背の高い道庵は、人の後ろからこれを眺めるに骨は折れないが、背の短い米友には、何が始まっているのだかわからない。
道庵、その祭文語りを聞くとまたいい心持になってしまいました。
祭文語りは惣髪を肩にかけ、下頤に髯を生やし、黒木綿を着て、小脇差を一本さし、首に輪宝の輪袈裟をかけ、右の手に小さな錫杖、左には法螺の貝、善光寺縁起から、苅萱道心の一節を語り出している。