輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 254,021 字 · 495 頁

青空文庫

と言って、どうしても弁償を取ることをうけがわないのです。

「瓦っかけと言ってしまえばそれまでだが、あれで好事家の手にわたると、相当珍重の品なのだ、それにあの箱が珍しいと思いましたよ」

「いや、手前共では、その道の熱心家が御所望でしたら、只で差上げてもよろしいと存じていた品でございます」

「盗んだ奴は、あれを持って行っても始末に困るだろう、もしな、御主人、帰りまでにめっかったら、わたしが所望いたしたい」

「よろしうございますとも。全く仰せの通り、盗んだ奴も、あれを持って行ったところで、それこそあけて口惜しき、というところでございましょう――いずれその辺に放り出してあるかも知れません。時に、お連衆のお方にも御異状はございませんでしたか」

伊太夫が引連れて来た四人の同勢のうち、三人までは、伊太夫の部屋を守護するような陣形で別室へ寝ましたが、これらはなかなか用心が厳しくて、寝ている間も油断がなかったのかどうか、更に被害の形跡もありませんでしたが、その最後の下男の茂作が、この騒ぎにまだグウグウと眠っている。

これを起して見ると、こいつが鬱金木綿の胴巻がないといって急に騒ぎ出しました。